―朝―

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朝、全ての始まりを告げる。 差し込む朝日で目が覚めた。まだ予定まで時間があるので目を閉じて見るが、眠れない。 仕方なく体を起こす。 「んー…」 そんな声を上げて背を伸ばしながら、見慣れたシンプルなデザインのベットから降りる。 大きな鏡に映る自分の姿を見つめる。 背中ほどまで伸びた綺麗な黒髪を束ねてポニーテールにしている。 少し、まったりした瞳に色白の肌。 身だしなみを確認してから1階へ降りた。 1階には誰もいない。 いまでは当たり前になっている。 何故なら私は一人暮らしだからだ。 私の中に芽生えた『存在』を自覚し初めた頃から家族とは自然に距離を置くようになった。
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