0章...女の子

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ここには、 何もない。 真っ白な世界。 どこまでも続いて行く。 逃げ場も、どこにもない。 自分の居場所がない。 どうすれば、この場所を抜け出せるのだろう。 さびしい。 誰もいない。 自分以外、何もない。 はるか地平線の彼方を見てもみんな、真っ白。 影すらない、わたしの影も... 自分の服も真っ白なワンピースをしていた。 普段ならこんな服は着ない。 嫌だ。 こんな世界にわたし1人だなんて。 わたしが、馬鹿でした。 だから、みんな戻って来て下さい。 わたしは泣いた。 わたしの涙は、その真っ白な床にポツリと落ちる。 次から次へと溢れ出てくる。 全部、わたしのせいです。 だから、ユルシテクダサイ。 神様、すみません。 わたしが悪かったです。 自分の友達を死なせてしまったのは、わたしのせいです。
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