89人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「私が……おかしい?」
女はクスリと笑った。
「だったらすぐにあなたも『おかしく』なるわよ、ハーロット」
「意味わかんないしハーロットって何よ」
「あなたの名前よ」
「はあっ!?」
駄目だコイツ。
おかしい通り越して狂ってる!
「私の名前はねぇ――」
「言わない方が良いわ」
女は私を睨み付け、言った。
「絶対、言わない方が良い」
念を押すようにもう一度言った。
ちょっと恐くなったからとりあえず逆らうのを止めることにした。
「ハーロットってどういう意味?」
「……さあ?」
最初のコメントを投稿しよう!