HARLOT―Ⅰ―-2

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「あんたさあ――自分の感情ってものはないの?」 またお決まりの『さあ』で返されるのかと思ったら違った。 「感情なんて不要だから」 ポツリ、と呟いた。 「不要なわけないじゃん」 「無い方が楽」 そう言い、食器棚の中から皿を出す。 喋りながら調理してたから立派な料理が出来上がってる。 ナイフやフォークを持ち、机に並べる。 「あなた、テーブルマナー知ってる?」 「うん」 援交して結構良いレストラン行ったりしたし。 「じゃあ教える必要ないわね」
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