HARLOT―Ⅲ―

5/14
69人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
そう。 今日は作戦を決行するつもりだった。 自分の名前? もうそんなのどうでも良い。 ここから出たい。 ただそれだけ。 いつも通り掃除をしに行くマリオネットに着いていく。 マリオネットは掃除する部屋の鍵を開けようとした。 おっさんにそう言われてるのか、掃除しない時は鍵を閉めているのだ。 私は鍵を開けようとしてるマリオネットの後ろに立ち――鍵を奪った。 「ハーロット!!」 叫ぶマリオネットを手で払い、私は走った。 後ろからマリオネットが倒れる音がした。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!