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「流石にこの傷が治るまでは痛めつけないから安心してね」
狂人は私の背中に消毒液をかけながら言った。
私は下唇を噛んで堪えるので精一杯で返事が出来なかった。
「返事は……?」
不快そうに狂人は言った。
「はい゙……」
痛くてまともに話せないんだよ馬鹿。
「まあ、背中に限っての話だけど。明日はどこをいじめよっかな」
……こいつにまともな人間の感情というものは一片の欠片も存在しないのだろうか。
『そろそろ限界だぞ、お前……』
康平がそう呟いた。
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