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頭上でヒュッ、と音がしたと思ったら鋭い痛みが背中を走った。
「あぐぅっ!!」
『満里子!』
康平が叫んだ。
「良い声出すねぇ……。君、いつも出来るだけ被害を少なくしようと痛がってるふりをしたり我慢したりするだろ?素直に鳴いてくれて嬉しいよ」
男はまた手を振り上げた。
……見えないから『振り上げたと思う』と言った方が良いのだけれど。
ヒュッ!
パシッ!
「あぁっ!!」
背中が焼けるように熱い。
『満里子!聞こえてるんだろ!?俺と代われって!おい!』
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