美音

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「こらこらくすぐったいわよ」 リッキーは私の顔をペロペロと舐めた。 「五年間どうしてたのよー。こんなに痩せちゃってー」 そう言ってもリッキーは嬉しそうに私の顔を舐め、尻尾を振るだけだ。 「リッキー、お姉ちゃんは?お姉ちゃんはどうなったの?」 リッキーに聞いたところで手がかりが見つかる訳じゃないだろうと思いながらも私は尋ねた。 だが、リッキーは『お姉ちゃん』という言葉を聞いた瞬間、ピクリと反応し、歩き始めた。 「え?リッキー?どこ行くの?」
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