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『ここに『ある』わ』
マリオネットの言葉が蘇る。
「お姉ちゃんは……ここにいるんですか?」
「いるよ」
マスターはニッコリと笑いながら答えた。
「彼女に何かをしてあげることも、彼女に何かを望むことも出来ないけどね。確かにイブはここにいる」
そう言いながらマスターは私の手を握った。
「時期が来たら会わせてあげるよ。今はとりあえずここでの生活に慣れることから始めないとね」
グイッと引っ張られて私の体は椅子から離れた。
「君はピアノを弾けるかい?」
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