SUN―Ⅲ―

2/39
94人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
痛い。 痛い。 ――痛い。 目が覚める。 私にあてがわれた、元お姉ちゃんの部屋。 ズキズキと痛む下腹部。 ああ……そうだ。 あの男に無理矢理……。 『段々慣れるから、安心しなさい』 そう言われて部屋に帰された。 「……っ」 ギュッとシーツを握る。 思い出したくないのに、昨夜のことが頭に浮かぶ。 口の中に突っ込まれた布切れ。 簡単に脱がされた服。 私の体の上を蠢く舌と指。 シーツに刻まれた紅色と白濁色。 下唇を噛み締めて――泣くのをこらえた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!