SUN―Ⅲ―

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――コンコン ドアをノックする音。 私は掛布団を自分の方へ引き寄せ、目から下の部分を隠した。 ――コンコン。 再度ノックされるドア。 嫌だ! 開けないで! 「……入るわよ?」 女の声。 ドアを開けて入ってきたのはマリオネットだった。 「マスターならもう出掛けたわ」 私が質問したいことを先に答える。 「朝食、食べる?食べないなら捨てるけれど」 「いらない……」 「でしょうね」 「『でしょうね』って……あなたに私の何がわかるのよ……」
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