94人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
――コンコン
ドアをノックする音。
私は掛布団を自分の方へ引き寄せ、目から下の部分を隠した。
――コンコン。
再度ノックされるドア。
嫌だ!
開けないで!
「……入るわよ?」
女の声。
ドアを開けて入ってきたのはマリオネットだった。
「マスターならもう出掛けたわ」
私が質問したいことを先に答える。
「朝食、食べる?食べないなら捨てるけれど」
「いらない……」
「でしょうね」
「『でしょうね』って……あなたに私の何がわかるのよ……」
最初のコメントを投稿しよう!