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「玄関まで見送りに来てくれないかい?」
食事が終わった後、マスターは言った。
断る理由はない。
むしろ好都合だ。
私とマリオネットはマスターと共に玄関に向かった。
靴をはき終えたマスターに鞄を渡す。
マスターはスーツのポケットから鍵を取り出し、ドアを開けた。
必要最低限の隙間しか作らず、マスターは滑り込むように外に出ていった。
うん……多分一番無防備なのは靴をはいている時。
鍵はスーツの中。
覚えておかなきゃ。
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