それぞれのさよなら―Ⅱ―

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「必ず会いに行って幸せにする……って」 僕がそう言ったらサンは目を閉じた。 荒い呼吸も徐々に小さくなっていき……そして、止まった。 ……僕は、イブを幸せに出来なかった。 今度会うとしたら、それは生まれ変わった時だ。 違う形で会えたら、違う形で付き合えるかな? ……少なくとも、その前に一度は地獄で性根を直してこないといけないだろうけどね。 僕はサンの額に軽くキスをした。 イブと同じ顔だからってだけではなく、君自体のことも結構好きだった。 さよなら、僕の太陽。
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