それぞれのさよなら―Ⅱ―

2/10
62人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
バタン!! ドアが閉まる音。 「くっ……!」 僕はマリオネットを追いかけようとした。 「絶対、離さないんだから……!!」 だが、脚にはサンがしがみついていて走れない。 振り払おうと思って脚を振るが、離れない。 手を踏んでも駄目だったし、包丁の刺さったとこでも蹴ってやろうかと思ったけど、傷口は床に接していて蹴れない。 顔を踏みつけてやろうかと思ったけど、それは出来ない。 彼女はイブと同じ顔をしているのだから。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!