77人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫、です」
私は、私が被害者なのか、加害者なのかわからない。
拉致監禁はされていたが、たくさんの人を見殺しにしてきたのも事実。
警察だって万能ではないだろうけど、私が真実を話すことで、自分では下せない判決は出してくれるだろう。
「ちょっと、良いですか」
そう言って少し小太りの男の人と、優しそうな女の人が入ってきた。
2人ともスーツを着ている。
警察だろう。
医師はペコリと一礼をし、出て行った。
「こんにちは……えーっと?」
男の人は、私に名乗って欲しかったのか、ニッコリと笑いながら私の顔を見た。
最初のコメントを投稿しよう!