それぞれの行方

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「大丈夫、です」 私は、私が被害者なのか、加害者なのかわからない。 拉致監禁はされていたが、たくさんの人を見殺しにしてきたのも事実。 警察だって万能ではないだろうけど、私が真実を話すことで、自分では下せない判決は出してくれるだろう。 「ちょっと、良いですか」 そう言って少し小太りの男の人と、優しそうな女の人が入ってきた。 2人ともスーツを着ている。 警察だろう。 医師はペコリと一礼をし、出て行った。 「こんにちは……えーっと?」 男の人は、私に名乗って欲しかったのか、ニッコリと笑いながら私の顔を見た。
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