第2話

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「悔しい。悔しいけど、香山君に聞いてみるしかないな」 学を超えると語った手前、聞きにくい。それでも、カンパニーのため、妥協案を呟いてみる。 この公園。響が通る時間帯、明るく人通りが多いのでカップルは利用しない。 ただ、それだけだということに気付くのは、一体いつになることか……。 ――ワン、ワン、ワン! 突然、背後から一匹のビーグルが足元に纏わりつく。 「ウワッ!」 響は驚いた弾みで鞄もコミックもぶちまけた。ついでに尻餅をつく。
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