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「ちょっと、家に来てよ。クウが脅かしたお詫びと……泣かせたお詫びがしたいから」
陵は優しく涙を拭き、自分の帽子を響に被せメガネをポケットに閉まった。
「えっ?」
驚く響をよそに手際良くコミック全巻袋に入れて鞄を持つ。
「悪いけど、クウ頼むね」
そう言ってリードを手渡し、開いた片方の手で響の手を引き歩き出す。
どうしてこんなことになっているんだろう?
よく考えてみれば、フォークダンスでしか手を繋いだことがない。
繋いだ手から温もりが伝わり、理解できないくらいに心臓が速く脈を打つ。ついでに心臓が飛び出しそうなくらい息苦しい。
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