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「ハーイ、生徒会長。質問してもよい?」
新入生の波の中、少年が一人手を挙げた。
「ハイ。何でしょう?」
響に言われて少年は立ち上がる。
(な、なんてチャラそうな奴。あんな奴が、この学園に入学するなんて……)
響は少年の容姿に一歩ヒいた。新入生だというのに、既にブレザーのボタンも留めず、ネクタイを緩めている。
桃源学園はこの辺り一帯でも有名な進学校。そのせいか、あまり派手な生徒はいない。
特に、入学式ともなればなおのこと。
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