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リナさんは、俺のことをしばらく抱きしめていてくれた。そのあと、リナさんと一緒に、夕ご飯(といっても、狩ったファイアリザードの丸焼き)を食べた。
そして、食べている最中の話。
「時に、キリさん」
「ふぁい? ……んぐっ。なに?」
「なぜ、自分のことを俺とおっしゃるのですか?」
「なぜって……、男だから」
ぽろっと、リナさんの口からもも肉がこぼれる。焚き火を起こして並んで座っているので、落ちた肉を拾って食べる。うん、トカゲってうまいんだな。
あれ?リナさんの顔がどんどん赤くなっていくのはどうしてだい?
「お、おおおお男!?///」
「うん、正真正銘男」
にこっと笑って答えると、リナさんは俯いてしまった。
心を読んでみる。
(わ、私は男の人を抱きしめたのですか!? け、けれどいい匂いが……って違う! 違います! な、なんて破廉恥なことを……けれど、背中に腕を回された時は心臓が早鐘を打つようになっていましたし、キリさん、とても綺麗な顔をしています……。まるで女の子のよう……って違います! そういう問題ではありません!)
結論 リナさん、蕩れ
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