ジェイク・ルーニーの章

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「皆の者。何者かがこの商人から不当な賄賂を受け取っているとの情報が入った。屋敷内を隈無く探しその証拠を見つけ出せ」 「へ?」 ミケルスは宰相の言葉を理解出来ず呆けている。 そんなミケルス大臣を他所に宰相の命によって護衛兵と警備兵が、屋敷内の物を物色し始めた。 「さ、宰相? こちらへはジェイク将軍の無法をただしに来たのでは……」 大臣が吹き出す汗をハンカチで拭う。 「勘違いするなミケルス。私は不正をただしに来たのだ。ジェイク将軍も、だろ?」 宰相がジェイクに目をやる。 「そ、その通りです」 宰相の威厳ある声と雰囲気にいつの間にかジェイクは圧倒されていた。 「見つけました!」 ミロード警備隊長の声が聞こえ、護衛官が書類を宰相の元へ届ける。 「どこへ行くミケルス」 宰相が背後で後退りしようとする大臣を呼び止める。 「あ、いえ……厠へ」 「少し我慢しろ直ぐに終わる」 ほどなくしてミケルス大臣、商人と私兵等は警備兵に連行されて行く。 「ジェイク将軍今回はやりすぎだ。だが、良い友を持ったな」 宰相は表情も変えず立ち去って行った。
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