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「ねぇ、本当はなんであんなとこで倒れかけてたの?」 「……別に関係ないじゃないですか」 「まあ、それもそうね。で、私が何の嘘をついたのかしら?」 人が倒れていたという事実を関係ないと肯定し、可笑しそうに言う。 「水谷さん、旦那さんいませんよね?」 僕は真っ直ぐに水谷さんの目を見ながら言った。 「そうね」 水谷さんは微笑みを崩さないまま、あっさりとそう答えた。 「1年前から別居中よ。浮気するわ暴力振るうわで大変だったからね」
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