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「ふふっ、可愛い」 何も答えられない僕の顔を見てクスクス笑う。 きっと間抜け面をしていたのだろう。 「何で知ってるか、って?勿論、本人に聞いた訳じゃないわよ」 意地悪な謎々を出す時の人間の顔。 『答えがわかる?わからないでしょ?』 表情がそう言っている。 「簡単なことよ。私はあなたのお母さんの再婚相手の知り合い。考えることくらいお見通しなの」 まさか、と思ったがやはり微笑を崩さないまま水谷さんはさらりと言ってのけた。 「あなたのお母さんの再婚相手ね、私の旦那なの」
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