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笑ってるはずなのに、鋭い目つき。 どこか少女らしさを残した外見のはずなのに、ちっともそれが感じられない。 「私達の関係を言葉で表すとしたら……共犯、かしらね?」 そう言ってパッと手を離す。 「まあ、答えはもうちょっと先で良いわよ?……ああ、もし手を組んでも裏切ったりしないわよ?あなたのお母さん、あなたが裏切るなんて思ってもいないだろうから何言っても信じないだろうし」 僕の目を見て何が言いたいのかわかったらしく、そのまま言葉を続ける。 「逆の場合……良成君がバラしても同じことよ。あの人、私が自分のこと嫌いなの知ってるし」 そう言って、テーブルから離れ、両腕を天井の方向へ向けながら伸びをする。
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