43人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ行きましょうか」
医者が病室から出て行き、しばらくした後、水谷さんが入ってきた。
「……どこへ?」
「うちよ。だってあなた、帰る気無いんでしょう?」
当たり前のことだと言わんばかりの口調。
「医者と看護師にはあなたの母親の会社の同僚ってこと伝えたし、お金も代わりに払っといたし」
「え、あの、その」
僕が家に帰らない、イコール水谷さんの家に行く、と何故なる?
「お兄さん、うちに来るですか?」
女の子は目を輝かせている。
「そうよー。たくさん勉強教えてもらいなね」
最初のコメントを投稿しよう!