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……正直に考えて―― 「黙ってるってことは、答えはイエスってことかしらね」 「……はは」 僕は苦笑した。 図星、だ。 「結佳が寝た後ちょっと2人で話をしようかしらね」 そう言いながら、リビングの方へと歩いて行く。 「あなたも手を洗ってらっしゃいな」 子供扱いして。 少し癪だったが、どこか嬉しいようか感情を抱いたのも事実だった。 だって、うちのお母さんは僕にそんな事言ってきたこと無い。 「お兄さん、今日はうちに泊まるですか?」 手を洗っている僕の横で女の子はピョコピョコと体を揺らしながら尋ねてきた。 「……多分ね」 そう言ったらニコッと笑った。
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