65人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
僕は、授業１時間目はサボることにして、確実にお母さんが家を出たであろう時間に家に帰った。
そーっとドアを開けようと試みる。
鍵が閉まっている。
家の中にいる時に鍵をかける習慣がないので、出掛けている可能性はさらに確固たるものになった。
ポケットから鍵を出し、鍵穴に差す。
家の中には誰もいなかった。
テーブルの上に目をやったが、置き手紙すらなかった。
息子が帰ってきていないのに何の心配もせず普通に会社に行く。
僕のことを馬鹿にしているとしか思えない。
最初のコメントを投稿しよう！