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不安そうに僕を見てくる綾香に対して、僕は優しく微笑みかける。 「ごめん、ちょっと待ってて。使わない教科書ロッカーに仕舞ってくるから」 そう言って、そこから立ち去る。 廊下に出て、今日勉強するつもりのない教科の教科書をロッカーに仕舞う。 「お待たせ」 そう言った僕に対して、綾香は不思議そうな顔をする。 「どうしたの?一緒に帰るんでしょ?」 そう言って、鞄を持って歩き始めたら無言で着いてきた。 いつもなら並んで歩くのに、僕の一歩後ろを歩く。
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