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「あ、あのさあ」
学校から大分離れたところにきたところで、それまで無言だった綾香が口を開いた。
「何?」
「さっきの……」
「さっきの?」
「さっきの……冗談だよね?」
僕の顔色を伺うように上目遣いで見てくる。
「ごめん。さっきの、って何?」
僕はニッコリ笑いながら言った。
「……忘れたなら別に良いや」
「ひょっとして夜更かしの原因の話?」
そう尋ねたら綾香の顔がさあっと青ざめた。
対して、僕は笑顔のまま。
「冗談かって?僕がそんな下卑た冗談を言うと思うかい?」
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