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「……少し考える時間をくれないか」
そう言って水谷さんの旦那は立ち上がった。
「君もその状態ではまともに僕の質問に答えられないだろう。改めて話し合おう」
「待って……!」
「その子の言う通りだ。言い訳は出来ないだろう?見損なったよ、君がそんな女性だったなんて」
財布を取り出し、三千円を机の上に置く。
そして、そのまま去っていく。
「良かったじゃない。今のお母さんじゃもっともらしい言い訳出来ないもんね。僕がいないところで冷静に話し合ったらなんとかなるんじゃない?」
さっきまで水谷さんの旦那が座っていた席に座りながら僕は言った。
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