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「生意気な口きいて……!!」
「こういう風に育てたの、お母さんだけどね」
「……で、どうしろって言うの?あの家に戻れってこと?」
溜息をつきながら、母親は自分が頼んだカルボナーラに手をつけ始めた。
僕を責めるのは諦めたらしい。
「別に戻って来なくて良いよ。居ない方が楽。自分の都合で家事できるし、好きな時間に寝起きできるし」
「……じゃあ、何がしたいのよ」
「あんた1人が幸せになるの……許すとでも?」
ガツン、とスプーンを皿にぶつけながら言う。
「僕だって色々我慢してきたんだ。これからは好きに生きたい。そうだな……とりあえず大学には行きたいから学費は欲しいんだけど」
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