呆気ない復讐

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不満げな顔をする母親に向かって話し続ける。 「うん、言いたいことはなんとなくわかるよ?お金残して行ったもんね。高校から義務教育じゃないし、今高校に通ってるのも本来は感謝しないといけない状況なんでしょ?」 声を出して笑う。 「でもさあ、養育費貰ってたんでしょ?それ、残してった貯金額より遥かに多いよね?」 図星だったのか母親の眉がピクリと動いた。 「それ、僕じゃなくてお母さんが貰ったんじゃ詐欺ってやつになるんじゃないの?」 わざとらしく考え込むような表情をしてみせる。 「実のお父さんを捜したいって言えば捜してくれるような機関はいっぱいありそうだし……それで会って、お母さんがいなくなったこととか、貯金額とか言ったらどうなるだろうね?ああ、会社に連絡してみるっていうのも面白そうだね。辞めたところで誰かしら連絡先知ってるだろ?知らなくても評判はガタ落ちだね」
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