もう1つの真実

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途端、満面の笑みになる。 今泣いた烏がもう笑う、とはこのことかと半ば感心する。 「お誕生日会楽しかった?」 「はい、今日はみっちゃんのお誕生日だったのです」 「ケーキ美味しかった?」 「うん!!……じゃなくて、はい!!」 敬語を忘れるほど楽しかったのか、凄く嬉しそうに言う。 ……それとも単純にケーキが食べられて嬉しかったのか。 「別に敬語使わなくて良いのに」 クスッと笑いながらそう言ったら、結佳ちゃんは水谷さんの表情をチラッと伺った。 「お兄ちゃんが良いって言ってるなら良いんじゃない?」 水谷さんはにこやかにそう言った。
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