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馬鹿な男を好きになってしまった可哀想な私。
お金をあげて助けてあげてる私。
それでも愛に身を捧げてる私。
そんな風に酔っているのだろう。
兼元自身のことを見ているか、と聞かれたらそうではないのかもしれない。
そして、兼元もそう思っているのだろう。
「最低だ、とか言っておきながら最後まで話を聞いたのはなんだかんだで騙される女が悪いと思ってるからでしょ?」
兼元はニコニコしながら聞いてきた。
「『君とは話していられない』とか言って店出てくだろ、岡本は」
その通り。
僕はそういう人だ。
女なんて馬鹿で独りよがりの生物だと思っている。
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