48人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
兼元が『自称彼女』と待ち合わせをした場所。
駅前とか、待ち合わせによく使われる場所ではないので人はほとんどいない。
少なくとも若い女性はそこに一人しかいなかった。
その女性は、僕の記憶にあるより相当化粧が濃く、相当馬鹿そうに見えたが、見間違えようは無かった。
「……綾香?」
「良成……君?」
目をパチクリさせた、と言うよりはマスカラで不自然なほど伸ばされたまつ毛を上下に動かしたと言った方がしっくり来る。
少なくとも僕にはそう見えた。
最初のコメントを投稿しよう!