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目を潤ませて、今にも泣きそうな顔をしている綾香に追い討ちをかける。
「男好きってことにしとけば女は寄らなくなるだろう、だってさ。玩具どころか害虫扱いだね」
「そんな……酷い……」
そう言って手のひらで顔を覆う。
「泣くの?便利だね、女の子って。そうやって悲劇のヒロインぶってれば誰かが構ってくれるんだから」
僕は綾香の肩に軽く手を置いた。
「兼元とは別れた方が良い」
「だって……」
「だって、何?『俺にはお前がいないと駄目だ』とか言われた?馬鹿だね。そんな嘘簡単につける」
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