48人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「根拠あり?勘?」
「勘」
そう言い、手を挙げて店員を呼び止める。
「注文良いですか?」
「少々お待ちください」
そう言いながらポケットからメモ用紙を取り出す。
「生ビール」
兼元が先に言う。
「カルーアミルク」
僕が次に言う。
店員が去った後に、兼元は馬鹿にするような口調で言った。
「女子か、お前は」
「強い酒が飲めないだけだよ、失礼な」
「女の方が勘も鋭いって言うしなあ」
「ってことは、僕がさっき言ったことは正解ってことか」
「そういうことだよ、岡本」
兼元は僕の口調を真似しながら答えた。
最初のコメントを投稿しよう!