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「あー、楽しみだなー。大学生活。リッキーもそう思うよね?」
自分の名前が呼ばれたからかリッキーは嬉しそうに尻尾を振りながらお姉ちゃんのところに行った。
「高校は勉強ばっかでつまらなかったし。大学入ったらサークル入って、友達いっぱい作って、それから……彼氏出来たら良いなー」
お姉ちゃんは嬉しそうに笑いながら言った。
『彼氏』という単語を言うとき、照れ隠しなのかリッキーの背中に顔を埋めた。
リッキーは少し迷惑そうな顔をしている。
「彼氏っていうか……お姉ちゃんは悪い男に騙されないか心配だよ。お人好しなんだから」
「失礼ねー」
「失礼じゃないよ。『僕のためだと思ってこの壺を買ってくれ』とか言われたら一千万でも出しちゃいそうで怖い」
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