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――まあ、私が話に入ろうとしても、お母さんには寝るように言われ、お父さんには美音には関係ないと言われるだけなのはわかっていたので私は大人しく浴室に向かった。
お姉ちゃんは大学生なんだし、中学生の私が口出ししなくてもきちんと物事を考えられるはずだ。
ほんわかしているしどこかずれてはいるけど、自分の理屈は押し通すし、意外に頑固なので尚更私が口を挟む余地はない。
なんて思っていたし、それから数日間お姉ちゃんも何ら変わりはないように見えたから、安心していた。
でも、お姉ちゃんはリッキーを連れて家を出て行った。
あれから二週間後のことだった。
ご丁寧に退学届まできちんと出してあった。
「自分が拾った犬の世話を責任もってするのは良いことだけど、未成年なのに拾った男の世話までしなくても良いのになあ」
なんてお父さんはぼやいてた。
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