大クリスマス会の夜

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そこから先は苦行の一言だった。 モ○チキン、チーズタルト、モ○チキン、チーズタルト… 実はモ○チキン大好きで毎回モ○に行った際には必ずと言っていい程食べているのだが… 流石に5つも食べるもんじゃないな、と痛感した。 後ケーキのホール食いには昔から憧れていたんだけれど… 実行してみて、正直ないな、と思った。 やはり適宜適切な量を美味しく頂くに限る。 頭の中では某野島作品であるフードファイトのバトルシーンの曲が流れていた。 気分はつよぽんだ。 あれも何故だか続編やる気満々だったのに結局まだなんだよな。 「食べ物を粗末にしたらいけない」とか苦情が入ったのかしらん。 そういやあれ以来大食い番組もめっきり見なくなったな、精々はギャル曽根くらいか。 ちっ、表現とそういうのは別と考えてもらいたいぜ…! グロテスクな仮面で顔を隠した音楽集団Slipknotのヴォーカル、コリィ・テイラーとその仲間たちが「ヌオオオォォォォ!」とか叫んでいるのをバックに、俺は黙々とケーキを口に運ぶ。 既にモ○チキンは何とか片付けた。 代償は大きかったが… そう、既にシャンパンは終わってしまっていたのだ。 最後ら辺は何とかそれで流し込んだようなもの。でないととても食べきれなかった。 だが、飲み物がないままチーズタルトに臨むのは、巌流島に来るのに泳いでやってきた宮本武蔵みたいなものだ。 うん、我ながら良く分からない例えだがそこはスルーザナイトの方向で。 兎に角、冷蔵庫にア○エリ○スしか無い今、これ以上続行するのは無謀だ。 そう考えた俺は財布を手に取り、音楽を停止し、外へと繰り出す事にした。
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