1236人が本棚に入れています
本棚に追加
/276ページ
「メロンパンをくれた堺君に感謝してよね」
どうやら、亜弓が食堂に行った頃には既にメロンパンは売り切れだったらしい。
男からもらったメロンパンを何食わぬ顔で俺に差し出す亜弓。
コイツ……阿呆だろ。
俺はため息をつきながら思った。
普通食いたくねぇから。
ただでさえメロンパンに飽きてるっつぅのに。
『いらねー』
亜弓の顔を見ずに俺は断る。
誰が食うかよ。
他の男からもらったもんなんか。
頼まれても嫌だね。
「はぁ!?」
馬鹿な亜弓は俺の気持ちも知らずにキレた。
こっちがキレてぇから。
最初のコメントを投稿しよう!