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それからは俺はイラついて1人カリカリしていた。
この怒りをどこに向けていいのかわかんねぇ。
そんな俺に佳奈はどうやら見兼ねたらしい。
「行ってきなよ」
強制するような言い方で俺をドアの方にグイグイ押す。
まさか亜弓のとこに行けと?
「もうお前ら両想いみたいなもんだろ。大丈夫だって」
『…亜弓は俺のこと好きじゃねぇよ』
両想いなら、とっくに追い掛けてるよ。
俺のことどうも思ってないなら追い掛けたって無駄だろ。
「なんでよ」
佳奈は何故かムッとして俺を睨んだ。
佳奈は亜弓が誰を好きか知ってんじゃないのかよ。
『アイツ最近つーんとしてんだよ。昔からだけど、最近それが増した』
なんで俺はそんなアイツが好きなんだ?
謎だな。
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