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「お前モテっから亜弓が嫉妬してんじゃねーの?」
雅樹はニヤーッと笑った。
その顔と言葉、励ましてんのか、からかってんのかわかんねぇんだけど。
て言うよりもさ。
『むしろ嫉妬してんのは俺の方』
なんて、ついポロッと言葉が出てしまった。
こんなこと本当は雅樹たちに言うつもりなかったのに。
「「はい?」」
案の定2人は仲良くハモって瞬きをさせた。
当たり前か。
俺が嫉妬って……なぁ。
自分でも笑える。
『亜弓モテんだよ』
言っちゃったもんは仕方ない。
吐き捨てるように言ってから俺は教室を後にした。
阿呆面をした2人を残して。
「晃太は亜弓がモテるのわかってたんだ」
「…なんかアイツらすれ違ってばかりだな」
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