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起き上がるとふんわりと顔の周りを包んで、あの天使に頬を手のひらで包まれているような気がした。
「あれでも鶴見なりに心配してんじゃないの? 分かんないけど」
「めんどくさい男……」
「藍里がいうと、なんかリアル」
口許を両手で隠しながら、南海が肩を揺らして笑う。
南海はそう言うが、男と付き合った事なんてないし、今のところ興味もない。
周りは誰がカッコいいとか、芸能人で誰が良いとか、彼氏がどうしたとか、そんな話でよく盛り上がっているけど、総じて興味が無い。
「冷めている」
とよく言われるけど、自分ではそうは思わない。
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