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教室の破砕音を聞いて、雪兎はさらにあわてる。
「早く来てくれ!こいつら止めてくれ!!」
そう言われて行った教室は酷い有様だった。
教室中の窓は割れ、机はグチャグチャ。
そして、生徒のほとんどに羽根が生え、その半分以上がケンカをしていて、それ以外は、皆怯えてケンカを見ていた。
怯えている生徒の中には、怪我をしている者もいた。
「お前ら何やってんだ!!ケンカなんぞやめろ!!!」
拓斗は、教室の中心まで行って怒鳴りつけた。
その声で教室内は静まり、ケンカは止まった。
「ケンカをした奴は掃除。怪我した奴は保健室。それ以外は掃除をするか、怪我した奴の付き添いをしろ」
そう言った後、拓斗は教室を出て雪兎の所へ戻った。
「雪兎、どうしてあいつらケンカしてたんだ?しかも何で羽根生えてんの?」
「みんな昨日の夜、鐘の音を聞いたらしい。俺も聞いたし・・・・・・」
「鐘・・・鐘かぁ~~・・・・・・」
拓斗が鐘のことで悩んでいると、階段を誰かが上がって来る音がした。
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