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>>> その日の放課後
お昼から立ち直れなかった私。
でも、勉強は頑張るって決めたから。
テキストをどんどん進めていく
現実逃避をしたい欲望のままに
「 …… できた。 」
そしてほっとした瞬間
目の前からぽんとなくなるテキスト
そして目の前にはテキストに
円をつける西島先輩 。
「 よく出来ました 」
「 西島せん…ぱい 」
「 ほら、全問正解だから特別にはなまるな! 」
「 … … 」
「 よく頑張ったちあきにご褒美あげる 」
お昼休みに無視しちゃったのに
笑顔で話しかけてくる先輩。
(( なんでそんなに優しいんですか ))
「 ちょっと待てよ~ 」
「 あ、あったあった、ほら目つぶって? 」
言われるがまま目をつぶる。
「 頑張れよ 」
おでこに温もりが触れて
手にもなにか渡される。
一瞬なにが起こったのかわからなかった
「 せ、せんぱい? 」
「 大好きな千晃だから特別 」
手には合格祈願のお守りと
ネックレスがキラキラ輝いていた。
「 こ、これ 」
「 俺からのご褒美
ネックレス付けてあげるよ 」
後ろにまわられてネックレスを 首に付けてもらう。
こんなドキドキする事がいままで
あっただろうかっていうくらい
顔も胸も身体もすべてあつい
「 俺は千晃がすきだよ 」
そう耳元でつぶやかれながら
ネックレスを付けられる。
「 な、なんですか、急に 」
「 これが俺の気持ち 」
「 先輩には彼女さんいるじゃないですか! 」
「 昼休み一緒にいた子のこと?
あれ俺の妹だよ? 」
「 …… え? 」
「 あれ勘違いして無視されちゃったの?俺。笑 」
「 いや、だって… 」
「 嫉妬してくれたって事は脈ありだよね? 」
なんて嬉しそうに笑う先輩。
「 俺、大学合格したから 」
「 本当ですか? じゃあ勉強頑張らないとですね 」
「 ん?どうして? 」
「 … それは … 先輩と同じ所行きたいから 」
「 あはは 、愛されてるな~俺、嬉しいよ 」
少し顔を赤らめて笑った先輩の顔が
すごくすごく可愛くて
この一瞬一瞬が幸せで
だいすきな人がそばで
ずっと応援してくれてる。
それがすごく幸せなの
どんな受験応援グッズよりも
私に効果があるものは
先輩の優しく微笑みながら
頑張れって言ってもらうことだと思う
END
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