第1話

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俺は柔道人らしからぬ見た目だった 他校はみんな坊主でザ男!みたいなゴツイ奴ばかりだった 一方の俺は髪は長く襟足は鎖骨まで伸びて、前髪は鼻の頭くらい 全体的にワックスで固めてストレート、パーマ両方を組み合わせて髪型はバッチリ 体型も華奢で弱そうだ みんな俺を指差しながら あいつ調子乗ってない?など陰口を叩いている しかも他の学校にはない女子の応援付きだ 若干相手は睨んでいる 初戦の相手は完璧に俺を格下と思っていた 後ろで自分の仲間と陰口してた 仲間「お前の相手誰なん?」 相手「あの髪長くてチャラチャラしてる奴。まぢ一回戦楽勝やし、あんな奴五秒で倒してくるわ!」 仲間「いいなーまぢ楽そうやし~」 丸聞こえだ100%舐められている しかしこの馬鹿は見落としていた 俺一応シード貰ってるからな 県大会の一回戦ごとき俺にとってはお遊びだった 適当に技のチェックして適当に振り回して勝つレベルだよ? 10年間のキャリアがある俺がこんな見た目で判断するような奴に負けるはずがなかった だけど相手は自信に満ちて もう勝った気でいるのか含み笑いしている 俺はあえて初心者ですみたいな空気をかもし相手に軽く会釈した そして試合開始 相手はかかって来いとばかりにどっしり構えている こいつの頭の中では俺はほぼ相手では無いのだろう余裕に満ちていた 俺はそんな相手をどう心をへし折ってやろうとばかり考えた 組み合った瞬間確信した こいつ弱い 俺はまだ余裕そうな相手と組み合っていた 相手はいきなり大技に入ろうとする だけど相手は自分が持ちたいとこを持してもらえて無くまったく効かなかった そりゃー持してからかからないだろ 俺は適当に組み勝って相手はひたすら技をかけようとするが まったくかからない 俺は組み勝ったあと適当に動いては適当に振り回していた そして相手は段々疲れて動かなくなる 俺は普段しない技で相手を放り投げた はい!終了~ 相手は勝手に悔しがっていたな そんな感じでトントン拍子に勝って準決勝くらいにきた そろそろヤバイレベルだ とまぁ結局今回はここで負けて三位だった 柔道部の仲間は褒めてくれたが俺は悔しかった 試合会場を後にして車の中で俺は会話することなくそのまま眠りについた
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