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先輩のいる公園までは30分はかかる
しかも坂道だらけだ
俺は本気で急いだ
結局15分くらいで公園に着いた
公園を見渡すと
公園の端っこでベンチに腰掛ける先輩を見つけた
ユキ「俺君…こんな時間なのにわざわざ持ってきてくれてありがとう」
若干先輩は涙目だった
よっぽど嫌なことがあったのか
俺は会った瞬間怒鳴り散らすつもりだったが一気に冷めた
先輩の家は離婚していて父親がいない
兄弟姉妹が多く
先輩は兄貴からイジメにも近い執拗な嫌がらせを受けていた
外出も門限が決められ守らなければ酷い嫌がらせをされてるらしい
話を聞いた限り本当に異常なくらいだ
その兄貴が今日はたまたま泊まりに行ってて家にいない
他の家族には悪いけど
本当に我慢出来なかったから家出を決意したらしい
話を聞いてると
先輩の兄貴が憎くてしょうがなかった
先輩は話の途中で涙を流していた
俺はそんな先輩を横にずっと話を聞いていた
先輩の気持ちは良くわかった
だけどこのまま家出をさせるわけにはいかない
俺は先輩が落ち着くのを待って
先輩に話しかけた
俺「先輩の事が俺は心配。兄貴の事は本当いけないと思うし一緒にいたくない気持ちもわかる。けどそこで逃げても何も変わらないよ?他の家族が先輩をすごい心配するし俺ももし先輩に何かあったらと思うと絶対家出させるわけにはいかない。自転車貸す気もない!俺は先輩の気持ちが変わるまでずっとここにいるし、家に帰って絶対家出しないって言うまで俺は帰らない!」
ユキ「俺君が帰らないと俺君に迷惑がかかる」
俺「迷惑でいい!俺は先輩を止めにきた!先輩のことが心配やから、今先輩を止めれるのは俺しかいない。俺は先輩の為になるなら何でも協力するし相談乗るから、お願いだから家出しないでください」
それからは長い沈黙が続いた
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