45人が本棚に入れています
本棚に追加
ドックン!!
竜哉の言葉により大きく打つ。
とっさに返す言葉が見つからなかった。
黙ったままの私に眉を少しは潜めた。
ゆっくりと立ち上がる竜哉。
「分からない?二年前…俺が転校する前の日」
淡々と話し出す。
私は無言のまま竜哉から目が離せなくなってしまっていた。
「放課後、教室で…」
耐えきれず私は逃げるように一歩下がった。
「…なんの事言ってるのか分かんないんだけど」
誤魔化そうとはぐらしてしまった。
それが逆効果だった。
あいつの性格を良く分かっていたはずなのに。
私はミスを犯してしまったのだ。
.
最初のコメントを投稿しよう!