1・夕食会

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「いいね。 自分の言葉で話すところがいい。 今の話しに加えておきたいのが、マスコミだ。テレビ、新聞、ネット、マスコミっぽくないがマンガも強力な力がある。」 陣平も、それには同感だ。 南部はチロリと政治家の顔を覗かせた。 「マスコミってのは制御しにくい。 元来、反体制な存在だからな。 ま、しかし、 マスコミは、世論が向かう方向は、無視できない。 彼らの飯のタネだからね。 例えば、マスコミがいくら盆栽を流行らせようとしても、世論がついてこなければ、盆栽の番組など誰も見ない、本も売れない。世論とマスコミは、一体なのだ。 そこでネット右翼だ。」 陣平は、ああ、と思い至った。 それが顔に出たのか、南部にまた、聞かれた。 「陣平君にはわかったか。」 「早い話し … マスコミ対策に、ネット民を味方につけた … って、ことですね。」 「ん、そう。」 ドアにノックがあった。 外にいた係員から声がかかった。 「米本議員が、おつきで、… 米本議員?…は、はい、 米本議員が、お着きです。」 ドアの外でおかしな問答があったようだが、米本議員が到着した。 ドアが開いた。 「スミマセン、遅くなりました。身仕度に時間をかけすぎまして。」
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