1633人が本棚に入れています
本棚に追加
専務が私に優しく笑った。
「相沢さん、うれしそうですね」
その言葉に、おもいっきり顔を赤らめる。
きっと専務のことだから、私の態度、バレバレかなぁ…。
「それじゃ、よろしくお願いしますね」
専務がエレベーターに乗っていった。
専務を見送った後、私は両手を上げて喜んでいた。
「やったぁぁぁ!」
社長に会える!
やっと会える!
こんなにうれしいなんて…どうしよう。
想いが込み上げて、自分の気持ちをうまくコントロールできない。
と、とりあえず、一回座って落ち着かなきゃ。
ふぅっと一息はいて、カウンターに座った。
時計をチラッと見た。
何時に着くのかな?
午後には戻ってくる?
あまり浮かれすぎちゃダメ。ちゃんと仕事はやらなくちゃ!
そう思いながらも、午前中は数えきれないほど何度も時計を確認する私だった。
お昼はいつもの社員食堂へ。
幸恵を見つけて、正面に座った。
「なる、なんか今日はいい顔してるわね」
「うん。わかる?」
幸恵が小声で聞いてきた。
「…社長ね?」
最初のコメントを投稿しよう!